読みものcolumn

開発ストーリー「フライパンカバーが生まれるまで」

文/金子 美貴子


サイズの違うフライパンや鍋に合わせたフタが収納場所を取っていることありませんか。同じようなフタがいくつもあって、使う時にサッと選べない。調理中の置き場所が定まらない…。

「そういうもの」と慣れてしまっている日々の小さなストレスを解消してくれるのが「フライパンカバー」です。

これがあれば、複数サイズのフライパンや鍋に使えるので、いくつもフタをそろえる必要がありません。

大きな窓が付いているので調理中の料理の様子を確認しやすく、調理効率もアップ!

自立型なので、調理中の置き場に困らず、収納場所の選択肢も広がります。

今回は、2025年に新登場したひと回り小さいサイズも好評の「フライパンカバー」の開発ストーリーをお届けします。

使ってみて、その便利さに開眼。「この製品の魅力を広めなければ!」

「フライパンカバー」を開発したのは、「てつまろ」「穴あきターナー」などの開発も担当してきた入社10年の社員です。

“普通に使えればいい”と、それまでフタに注目したことがなかったという彼女が、なぜ開発を思い立ったのでしょうか。

「フライパンは、朝食の目玉焼き、お弁当のおかず、夕食のメイン料理と、使わない日がないので、コーティングが剥がれてこびりつきやすくなれば、都度しっかり選んで購入していました。でも、フタは買い替えるきっかけがなく、微妙にサイズが合わない鍋のフタを代用しても、使えないことはないですし、注目したことがありませんでした。

そんな“フタリテラシー”の低かった私ですが、ある時、フリーサイズで自立型、窓付きの自社製品を使ってみたら、ものすごく便利だったんです!長く売れ続けていることに、使ってみて初めて納得しましたし、それまでいかに小さなストレスを日々抱えていたのかにも気づきました。それで『この便利さをもっと世に広めなければ!』という使命感のようなものを感じたんです(笑)」

類似品についても調べてみると、フッ素加工、樹脂製、ステンレス製と、素材もデザインもさまざまなタイプがありました。実際に使ってみると、「もっとこうしたい」というアイデアがどんどん出てきました。

「家事問屋で、作ろう!」

こうして開発はどんどん進んでいきました。

小さな違和感や改善点を丁寧に拾い集めて

自社の従来品や他社の類似品を集め、実際に使いながらアイデアをまとめていったとのこと。

「自分自身、それまで鍋のフタを使いまわして何とかなっていたので、新たに買い足す、買い替える必要性や見直す機会がありませんでした。だからこそ、『わざわざ家に一つ追加するなら…』と、いつも以上に厳しい目で従来品を見ていたと思います。使い勝手の良さに感動した従来品は100点満点でした。でも家事問屋で120点の製品を作りたいと思ったんです」

集めた類似品たちを実際に使ってみると、使い勝手自体に大きな違いは感じられなかったものの、細かいところで気になる点はいくつも見つかりました。

「中が見やすいように、ガラス窓がもっと大きいといいのに」

「樹脂ハンドルは確かに熱くなりにくいけれど、オールステンレスのすっきりしたデザインがいいな」

「忙しい調理中にも、パッと置いた時にしっかりした安定感があると安心できるな」

全体的なクオリティを上げるために、小さな違和感を見過ごさず、アイデアを丁寧に拾い集めていきました。

▲“開眼”のきっかけになったフリーサイズの自立型フライパンカバー(自社従来品)

製造は、従来品を製造いただいている株式会社オダジマに依頼。家事問屋を代表するロングセラー「ホットパン」「パニーニパン」をはじめ、多くの製品でお世話になっている心強いパートナーです。

▲株式会社オダジマ。時代を先駆けるキッチン製品の開発・製造に定評がある

開発の方向性の決定に苦労はなかったものの、実際にカタチにする際、持ち手については試行錯誤を重ねたと言います。

「ステンレスですから、触った時に熱くないか、持った時に手になじむか、置いた時にしっかり安定する角度はどのくらいか。大きさや角度、フタからの距離などは細かく検討しました。試作いただいて、実際に使ってみる。この繰り返しです。

でも、それほど苦労した印象はありません。『こうしたい!』が多くてオダジマさんは大変だったかもしれませんが(笑)。いつもこれくらいスムーズに行けばいいのに、というくらい順調に進みました」

▲ガラス窓は丈夫な強化ガラス。窓を大きくした分重くなるが、位置を持ち手寄りにすることで、立てた時もバランスが良い。また、対応サイズの中で小さいフライパンに使っても、フライパンの持ち手部分にフタが被らないので使いやすい
▲持ち手の部分は、ワイヤー製造を得意とする自社の柳山工場で担当

2021年の発売後、ジワジワと右肩上がりに売り上げを伸ばしています。2025年の新製品発表では、要望の多かったひと回り小さいサイズに対応する「18-22」を発売。販売店からも多くの反響をお寄せいただいています。

「口コミで広がっていったというのがうれしかったですね。小さいサイズは『待ってました』のお声もあり、発売直後から動きも良かったです。

一緒に暮らす家族の人数が変わったりして、普段使いするフライパンや鍋のサイズが変わっても、このカバーが一つあれば、フタを買い替える必要がありません。増やすとしても、フタはこの2つだけあればいい。キッチン周りがすっきりするこの快適さをぜひ多くの方に体験していただきたいです」

なくても何とかなるけど、一度使ったら、使う前には戻れない。

そんな“いぶし銀”の存在感を放つ「フライパンカバー」。

キッチンの風景が変わります。

▲直立ではなく少し角度を付けることで、置いた時の安定感を強化

大きな窓付きで調理効率も大幅アップ。キッチンもすっきり!

大きな窓が付いて、中身の様子が分かる「フライパンカバー」。

直径20~26センチ、直径18~22センチのフライパンや鍋に対応する2サイズ展開。

わずかなサイズ違いのフタをいくつもそろえる必要がありません。

調理中にもサッと置ける自立型。置いた時に適度な角度が付いており、しっかりと安定します。

ステンレス製の持ち手はフタから適度な距離があるため熱くなりづらいのもポイントです。(※ただし、長時間の加熱調理の場合は熱くなるので、ミトンなどをご利用ください)

マットな質感とシンプルな洗練された佇まいで、使うのが楽しくなるデザイン。キッチンに置いたままでも雰囲気を損ないません。

フタの数が減り、収納もすっきり。

毎日のように使うものだからこそ、細部にまで心遣いが行き届いた上質なものを。

▲2センチ刻みで溝があり、各サイズのフライパンや鍋にはまる
▲大きな窓から中が見えるため、途中で何度もフタを開けて中を確認する必要なし。熱や蒸気を逃がすことなく、調理効率もアップ
▲薄型でスペースを取らないので、コンロ周りに置いても邪魔になりにくく、収納場所の幅も広がる
▲フタを何回も開けずに済むため、蒸し料理との相性は抜群。「蒸しかご」との併用がおすすめ

日々の当たり前に「気づき」を与える

彼女自身が「フタ」について考えたことがなかったからこそ、当たり前になっていた不便さが解消された時の開放感に感動を受け、製品開発の原動力になりました。

「スポットライトが当たりにくい製品に、少し手を加えるだけで、これほど存在感が出てくる。そして、使っていただいた方にしっかり伝わり、それが口コミとなってジワジワと伝播していきました。『この便利さを伝えたい!』と思って開発した製品がまさにそのように広がっていってくれたことは、開発者冥利に尽きます。

たぶん、以前の私のようにフタについて特段考えたことがない方はいらっしゃると思います。そのままで何とかなりますから。それでも、これが一つあることでこれほどの開放感があり、キッチンの景色が変わる。こんな快適な世界があることを教えてくれる『気づき』をもたらすような製品をこれからも開発していけたらと思います」

ありとあらゆるものが出尽くしているように見える中で、見過ごされがちな小さな不便や違和感に目を向ける。「使い手」と「作り手」を行き来しながら、それを丁寧に拾い集め、カタチにしていく。 「ありきたり、なのに使いやすい」。細く、長く、受け継がれていく製品を、これからも。

自立型のフリー対応できる「フライパンカバー」。

フタをしたまま大きな窓から食材の状態が確認できるから、調理の効率も大幅アップ。

一つあれば、サイズ違いのフライパンや鍋にも対応するので、微妙なサイズ違いのフタがいくつも必要ありません。

しっかりした持ち手がそのまま支えになる安定した自立型。

調理中のフタの置き場にも困らず、薄いから収納場所の選択肢も広がります。

コンロ周りに置きっぱなしでも気にならない、シンプルでスマートなデザインに気分も上がります。

すっきりしたキッチンで、毎日の料理時間が少しでも楽しいものになりますように。

読みもの登場製品

フライパンカバー 18-22

価格:3,960円(税込)

フライパンカバー 20-26

価格:4,400円(税込)

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